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2013年5月 7日 (火)

新茶と自然災害1

昨日の記事でも書いていますが、今年は新茶の時期が例年に比べても早いようで、既に県内でも早いところでは「一番茶」といわれる部類のお茶摘みは終わり、今は例年であればこれから始まるであろう山間部等の遅い地域で最盛期を迎えています。数年前に起きた大規模な遅霜の被害は今のところ出ていないものの、まだ県内では夜から朝にかけて霜に関する注意報が出されます。春先に気温の高い日が続いた影響で早まったとされていますが、それでも朝晩はまだまだ寒い日が続きます。

地元新聞のコラムにも時期が来れば「新茶」や「お茶」に関わる記事が多くなるのは当然で、昨日も地域別のコラムに「新茶」の記事が出ていました。
「「すごい。こんなお茶初めて」。ある朝、運転中のラジオからDJのうなり声が聞こえてきた。どうやら専門家が静岡産の新茶をいれたよう。自分も凝縮されたうまみに驚嘆した経験があるから、「そうだろう、そうだろう」と妙に誇らしくなった」と出ています。この時期はテレビでもラジオでも出演者が新茶を飲む場面が多く、特にラジオの場合は実際に栽培している農家のリスナーが番組に届けるケースが非常に多いです。コラムの続きは「取材先でおいしいお茶に出合う事も多い。自分で上手にいれられるようになりたいとも思ったが、よそでいただく時の楽しみが減るなと自己解決したのはご愛嬌。聞けば4月の低温で新芽が傷み、収穫量が例年の3割減の生産者がある。それだけに消費拡大を担うメディアの役割が増すから言う訳ではないが、だまされたつもりでまずは一杯飲んでみて」と書いてあります。
上で遅霜の被害はないと書きましたが、その代わりに夜から朝にかけての冷え込みで収穫量が落ち込んでいる生産者もいるようで、つくづく緑茶というのは繊細な作物だというのが分かります。

新茶の収穫が県内の多くの地域で行われていた先月下旬、同じようなお茶の生産地である市内の山間部をとんでもない自然災害が襲いました。しかも被害を受けたのは、まさに茶畑の一帯だったのです。
それについて書く前に県内全体の状況について書きます。県によると、県内の土砂災害(土石流、地滑り、急傾斜地崩壊)危険箇所は1万5193ヵ所に上り、その中には今回、大規模な地滑りが起きた市内の山間部も含まれていますが、その一方で県等がハード、ソフト両面で対策を講じる前提となる「土砂災害警戒区域」への指定は対象の多さ等から進んでいないのが現実。
危険箇所のうち、今回の現場と同じ地滑りの危険があるのは183ヵ所で最も少なく、急傾斜地崩壊は1万763ヵ所で群を抜く多さを示し、土石流も4247ヵ所で地滑りよりは多いです。ところが土砂災害警戒区域に指定済みの場所は危険箇所全体の約半数の8269ヵ所に過ぎず、今回の現場と同じような地滑り危険箇所の指定はまだないのが実情。指定が進まない事情について、県の担当者は「区域の範囲が広い上、住宅建築や開発に規制が掛かる事もある為、より入念な調整が必要になる」と、その難しさを指摘。確かに今回の現場も少し離れたところに住民が住んでいます。
ちなみに「土砂災害警戒区域」に指定されると県が土砂災害防止施設等のハード整備を実施するほか、地元市町が住民にハザードマップを配布する等のソフト対策も進める事になり、また住宅倒壊で住民に大きな危害が生じる恐れがある区域は「土砂災害特別警戒区域」に指定されます。

このニュースが出てきたのは、まさに突然であり、そこから時間を置かずに最初の災害は起きました。ここしばらくは大型連休の期間中でもあり、あまり大きく取り上げられる事はありませんでしたが、それまでは県内に限れば毎日、最初に取り上げられる内容と化し、いつもは静かでこの時期は新茶の収穫の音しか聞こえない地域にマスコミが押し寄せる事態へ変貌し、取材している記者もテレビ番組の中で語っていましたが、地元住民の方は想像以上のストレスを受けているそうです。

市内の山間部にある茶畑で長さ150mに及ぶ大規模なひび割れが見つかり、地元新聞が上空から撮影した写真が紙面に出ていたので見ると、明らかに茶畑を区切る境界線とは違う線が茶畑の途中でクッキリと出ているのが分かりました。このひび割れは3月下旬に地権者が発見して県等が監視を続けていたところ、先月中旬になって急激に幅が広がり、市は周辺の世帯に避難勧告を出していました。
ひび割れが急速に広がりを見せてからわずか数日、4/23早朝から朝にかけて3回の崩落=地滑りが発生。けが人や建物の被害はないものの、茶畑とその下の斜面で起きた地滑りの規模は幅約80m、高さ約90mで崩れた土砂は5万立方m程度と推定。

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コメント

おじゃまします

お茶、そんなに味が違うのなら
是非飲んでみたいですね

地滑りですか・・・

裂目が広がるって
地滑りだけでなく
地震の心配も気になります

最近災害の話題が多いので
おさまりますように・・・(U人U;)

投稿: 日本マウント株式会社 WEB事業部 小塩 | 2013年5月 7日 (火) 12時52分

日本マウント株式会社 WEB事業部 小塩様
コメントありがとうございます。
「お茶」というのは入れ方次第で味に違いが出るそうです。それは新茶だけでなく、通常の緑茶にも適用され、入れ方教室を実施したり、専門の資格を取得している人たちもいます。
地滑りの現場は県内どころか市内なので非常に心配です。特に今週末は雨予報になっている為、更なる被害が出るのではと警戒されています。

投稿: はと | 2013年5月 8日 (水) 06時07分

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