新聞記事に見る「今季のジュビロ」
先に別チームの話題を出してしまいます。
16日に発表された今季のリーグ戦の退場や警告等の回数を数値化した反則ポイントで清水が初の0ポイントだったそうです。22日に行われる年間表彰式「Jリーグ・アウオーズ」で、最少ポイントだったJ1クラブに贈られる「フェアプレー賞・高円宮杯」を授与されます。技術的な面はもちろんですが、それだけ首脳陣を始めとする意識が徹底していたんでしょう。
逆に反則ポイントが多かったJ1の6つとJ2の4つには反則金が科され、最も多かったのはJ1が東京V、J2は草津と福岡で、いずれも150万円。総額は930万円でした。
次にジュビロの話題。
16日に「感謝の集い」が開かれ、スポンサーやサポーターらが集まり、今季の戦いを振り返りながら選手をねぎらい、来季への飛躍を期待する機械になりました。
今季は成績不振からシーズン途中に監督が交代。入れ替え戦でJ1残留を決める等、辛く厳しい戦いを経験。「来年の巻き返しをサポーター、県民と共に期待している」という挨拶もあれば、「チーム一丸となって戦う事が大事だとつくづく感じた。来季は優勝を目指す中で感動させてもらいたい」という話もありました。
最後に締めくくりとしてサポーターが大きなエールを選手に送ると、チームを代表してゴンさんが「熱い声援が背中を押してくれた。厳しい状況をチャンスと考えて戦っていく」と決意を示しました。
「感謝の集い」が行われた16日は今シーズン、今の体制での最後の練習を行いました。残留争いの苦闘で疲労も蓄積しているが、明るい雰囲気に包まれたグラウンドで最後はスタッフも交えたミニゲームで打ち上げ、普段は見られないハッスルプレーや、珍プレーも飛び出したようです。
練習後は見学席のサポーターの前に整列して、1年間の声援に感謝。「優勝争いでもACL出場権獲得でもないのに、今までにない達成感を感じ、いろいろ考えさせられた1年だった」と振り返ったのは川口。「この経験は必ず生きる。来季はキャンプから、危機感を持ち飛ばさないと。でも、明日からしばらくはサッカーを忘れて休みたい。最後の2週間は本当に辛かった」と出直しを誓いつつ、心境も吐露した。
来季の奮闘を口にする選手たちだが、契約交渉はこれから。入れ替え戦で救世主となり、複数年契約の提示も予想される松浦は「必死だったが、それほどいい出来だったとは思わない。相手はJ2だったが、来季はそうはいかない。さらにレベルアップしないと」。1月の移籍から休みなしのシーズンだった駒野も「年内は休むが、この順位、戦い方をしっかり反省して、いいスタートを切らないといけない」と口元を引き締めた。
監督就任が確実な柳下コーチも「選手も我々指導陣も危機感を持ってスタートしないといけない」と語り、1/26に決まった全チーム始動と例年通り鹿児島キャンプが予定されていることを明らかにしました。
その「契約更改」交渉ですが、昨日から早くも「波乱」の匂いがし始めました。来季の戦力がどうなるのか、既に5選手の契約更新しないのが分かり、名波も引退。新人加入が2人と、あとどれくらい補強できるかに懸かっています。また現有戦力、特に主力クラスをどのように引き留めれるかも大きな課題です。
地元新聞に一昨日から昨日にかけて掲載されたジュビロの「今季を振り返る」。【上】と【下】には、それぞれ「主題」が付いていました。
【上】は「残留争いの教訓 フィジカル強化が不可欠」
川口がピッチに倒れ込んで号泣した「入れ替え戦」第2戦。数々の修羅場をくぐってきた日本代表守護神が見せた事がない姿をさらけ出した。誰もが予測しなかった苦難。常勝軍団の栄光とはかけ離れた現実がそこにあった。最悪の結果は免れたが、来季以降さらに険しい道が待ち受けていることは明白。クラブはこの状況を招いた要因を分析、どう打開の手を打つのか。今季を振り返りながら考える。
昨年途中からスタートした内山監督・柳下コーチ体制。今季は「人もボールも動くジュビロのサッカーの再生」を掲げて始動。サッカーのスタイル自体が大きく揺れ動いた4シーズンは結局、結果が出せずに監督の途中交代が続いた反省もあり、原点への回帰を目指したはずだった。
1年で強いジュビロが復活できるとは考えていなかった。前監督は基礎作りを強調し、強化部長も2年後に優勝を争えるチーム作りを示唆していたはずが、現実として予想を遥かに上回る厳しい状況が待っていた。
序盤から勝ち切れない試合が続き、白星が積み重ねられず、第6節の札幌戦で完封負け。その後も立て続けに失点して逆転負けする等の精神的なもろさも露呈。「個人のミスから守備が崩れた」と強化担当者は語る。だが、それだけの問題ではない事は明らかで、就任間もない前社長も現場の方針に理解を示していたが、「中盤が全く作れない」と5月に守備的MFの緊急補強を指示。
5/25、ナビスコ杯予選の清水戦で惨敗。前社長は続く東京V戦で「負けたら監督交代」と通告。それが刺激になったかは不明ですが、その東京V戦は新布陣が機能して快勝、浮上の兆しも垣間見えた。結局、監督解任はリーグ戦の3分の2を消化した8月末となり、決断の遅さも指摘された。
「残留」の為に急遽招かれたオフトは、激闘した3ヵ月間を「コンディション作りを優先した。キャンプでやっておくべき事だったが、残留の為には必要だった。どんなサッカーをするかどころではなかった」と振り返って着任時の状況を説明。球際の激しさ、1対1の強さ等、足りなかったハードワークの部分の再強化が不可欠だった事を強調。選手には過酷な練習だったが、フィジカルの強化に伴い精神的なタフさも備わった。結果的に、重圧の掛かった入れ替え戦で生きたとも言える。
【下】は「過去最低の16位 求められる長期的戦略」
「J1残留」を勝ち取った試合の翌日。この日が現役最後のトレーニングとなった名波は「鹿島は毎年、優勝圏内に来る。どんな差があるのか。今年をしっかり反省して、新しい事を決めないと。現場だけではない。足を引っ張っている人間もいるから」と語り、結果オーライのムードが漂いつつある状況を懸念した。
降格は回避したが、過去最低の「16位」という成績は紛れもない事実。名波と同じようにサポーターや関係者もクラブが抱える問題点を指摘する。
チームを去るオフトは「あらゆる部分に新鮮な血液を入れないといけない」と刷新の必要性を説いた。「新しい家具を買って5年経てば劣化するが、買った人は気付かない。毎年、ジュビロの試合を見てきたが徐々に状態が悪くなっていた。この5年間、クラブは眠っていた」。この状況が今季に限った問題ではない事を強調した上で、監督が担う短期的戦略とは別に、フロントに長期的プランの構築とアイデンティティー(同一性)を求めた。
元クラブ幹部の1人は「現場は生き物。毎日が勝負だし、常に他クラブの状況を考え、半年単位で強化部門にハッパを掛けて手を打たないと」と、優秀な人材獲得や効果的な補強、世代交代を進められなかったフロントの責任を指摘。別のクラブOBも、完封負けした最終節・大宮戦後に「幹部は責任を取り、皆退任だ」と強化に携わってきたフロント部門の刷新を訴えた。しかし、この指摘が実現するかどうかは不透明どころか、変わるのか社長だけ、という状況にもなりかねません。サポーターの多くも指摘してるのに、その声は「現場」まで聞こえず、むしろ「聞く耳を持っていない」というのが本当の姿でしょう。
6年ぶりの監督就任が確実の柳下コーチは、この話を知らなかったんですがフロントと折り合わずにチームを離れた経緯があるだけに、問題点を承知している。「こういう状態になる要因は数年前からあった。降格の危機に直面しフロントも分かっただろうし、選手も分かっただろう。それが分からないと同じ事を繰り返す。来年は変わらないといけない」と話す。
来季は下位3チームが自動降格となるだけに、チーム立て直しは待ったなし。「残留争い、入れ替え戦は未知のゾーン。朝5時に目が覚めて寝付けず、本当に不安だった」という川口は「苦しかった教訓を生かさないと意味がない」と何度も強調した。
「出直し」となる来季は選手、指導陣、そしてフロントが、どう今季突きつけられた課題への回答、再生への道筋を見せてくれるか注目される。
この「指摘」をどう受け入れるかはフロント以下の自由です。ただ、正直に言えるのは「目の前にある現実を受け止めて、それをいい方向へ転換しなければ、温かい目で見守ってきたサポーターからも見放される。今季のような「大幅赤字」が連続する事もある」という警告です。
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